天竜・二俣の無人駅に泊まる。「駅舎ホテルINN MY LIFE」で感じる、"旅って人生"

遠州の 東は掛川、西は湖西をつなぐ 愛すべき1両編成(!)の天竜浜名湖鉄道。山と川、湖をつなぐ観光、朝夕にぎやかな通勤・通学など、いろんな場面でローカルのライフスタイルに 溶け込み「てんはません」の愛称で親しまれています。

沿線の真ん中、天竜川をわたった先にあるのが「天竜二俣駅」。某有名アニメの舞台となった転車台が注目を集め、「第三村駅」に駅名を変えるというサプライズもありました!

その「天竜二俣駅」の お隣にあるのが、ノスタルジックな無人駅「二俣本町」。ホームに降りれば、映画のワンシーンのよう!一直線に伸びる線路の上に 青い空が広がります。

天竜の冬晴れは寒く、ホームを渡る木枯らしも 冬の醍醐味!改札を抜け 振り返ると、今宵の目的地「駅舎ホテルINN MY LIFE」が姿を現します。

ホテルは駅舎に馴染んだ造りで、色あせた赤い屋根と、シックなイラストが相まって、レトロな雰囲気。絵本の中、時が止まった世界に飛び込むみたいな 感覚で、わくわく!

昔は駅長室、少し前は お蕎麦やさん。多くの人に愛されながら、今は1日1組のホテルとして、天竜を訪れる人たちを あたたかく迎えています。今まで 数え切れないほどの旅人たちと出会い、優しく見送ってきたのかも!

さて、いざ 無人駅のホテルへ。

入り口の扉を開くと、ふわりと 包み込むのは、白い世界!レトロな外観から想像もしていなかったインパクトですが、間接照明と大きな窓に照らされた白は、とっても優しくて、あたたかい空気をまとっています。

おもわず触れたくなる、紺色のシックな部屋着は、浜松が誇る「遠州織物」を素材に、このホテルのためだけに作られたそう。素朴で、シンプル。洗練された風情ですが、アイアンと木が織りなす机や 天井から伸びるモビールに至るまで、こだわりと 遊び心のバランスが心地よく、今宵をスペシャルな気分にさせてくれます。

ちなみに このホテル、夕食は あえてセットされていません。代わりに 渡されるのが「天浜線」こと 天竜浜名湖鉄道の1日乗り放題切符。それは「沿線 全ての 美味しい お店が、ホテルのレストラン」という、粋なメッセージ。早めにチェックインし、美味しいディナー探しの旅に出かけるのも おすすめです!

あるいはホテル予約時、浜松の街でこだわりの お惣菜を作る「Küche」(キュッヒェ)のデリカテッセンを取り寄せた「夕食セット」を注文することもできます。木と漆喰の白に包まれながら、地元の食を楽しむ。最高のチルタイムだ!

旅の締めくくり、そして 新しい旅への出発の朝。

遠州の美味をあつめた朝食が 新しい朝を彩ります。

みずみずしい緑のリーフに、天竜で取れた黄金色のハチミツ。生でいただける ハムとベーコンは、天竜二俣のクラシカルな精肉店産。浜松の食材と天然酵母から生まれたパンで挟んだら、スペシャリティなサンドの完成です。

「IN MY LIFE」とは「愛しき我が人生」って意味。天浜線で旅をして、いつもと違う、でも あたたかくて どこか 懐かしい「非日常」の空間で過ごしてみる。「旅」という時間軸だからこそ 「愛しき我が人生」のピースが何か、改めて気づくことができる気がします。

大切な人、大好きなもの、忘れたくない時間、
「愛しき我が人生」をつくる、一瞬一瞬を だきしめて。

また旅を続けよう!
人生っていう すてきな 旅、明日から もっと楽しめそうだよ。